ホロスコープ/天体図について-西洋占星術
ホロスコープとは、
生年月日と出生時を元に割り出す円形のチャート
天球図とも呼ばれます。
出生の瞬間の地平線の位置や惑星の位置を記入して
それぞれの関係性を見ながら判断していきます。
占い時の出生時が分からない場合
出生時がよく分からない場合は便宜上朝6時かお昼の12時を
仮の出生時刻としてチャートを出しますが、
出生時まで判明している場合に比べてチャート自体の精度が落ちます。
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ホロスコープの構成・詳細について
ホロスコープは以下のような要素で構成されています。
惑星
西洋占星術では太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星を主要惑星としています。
冥王星は天文学的には惑星の扱いから外れて準惑星となりましたが西洋占星術では惑星のままで扱います。
主要惑星の他にキロン・セレス・パラス・ベスタ・ジュノーなどの小惑星も補助的に考察の参考にすることがあります。
それぞれの惑星にはいろいろな意味合いが配当されています。
12星座
雑誌の裏の星占いでおなじみの12の星座宮が
全円360度を12にわけて配置されます。
この12の星座は天球上の太陽の通り道…
黄道上にある星座という意味で
『黄道12星座』と呼ばれます。
ですが、西洋占星術では実際の星座の位置ではなく…
黄道を均等に12に分けた領域を
『星座宮』と呼びます。
へびつかい座に対する議論
西洋占星術は発祥から何千年も経過しているため、
現在の黄道上にはへびつかい座が入ってきているから
これを含めて12星座から13星座にすべきという意見が出たことがあります。
西洋占星術の世界には二つの大きな研究機関があります。
西洋占星術で使われるさまざまな事柄はこれらの機関に承認されて
初めて西洋占星術の一部として認められます。
12星座にはそれぞれ主要星座を支配星として配当しています。
この配当先も研究機関によって承認されたものです。
へびつかい座にはこの支配星の配当がなされていませんし
意味づけもあいまいなままで正式に承認されたものではありません。
研究機関によって承認されない限り、
へびつかい座は西洋占星術の一要素とは認められないのです。
この議論については僕も小学生くらいの頃に耳にしたことがあって、星座の中には『へびつかい座』っていうのができたんやで〜・・・みたいなのを聞いた記憶があります。ですが、西洋占星術としては承認されておらず、しかも、この議論自体は日本の弥生時代(二世紀あたり)くらいからあった議論なんだそうです。
座相
惑星同士の角度を座相、またはアスペクトといいます。
メジャーアスペクト
次の5つのアスペクトをメジャーアスペクトとして重視します。
- 60度、120度の角度をイージーアスペクト
- 90度、180度の角度をハードアスペクト
- 二つ以上の惑星が同じ星座同じ度数にあることをコンジャンクション
マイナーアスペクト
メジャーアスペクトの他にマイナーアスペクトと呼ばれるものもあります。
30度、45度、72度、150度などがマイナーアスペクトとして採用される度数ですが、
メジャーアスペクトよりも影響力は小さいとされますが、
場合によっては強く影響することもあるようです。
オーブ-許容範囲
アスペクトの形成はいくらかの許容範囲があります。
この許容範囲をオーブと呼び、前後10度まで採用する人や
ほとんどオーブをとらない人まで、占う人によっていろいろです。
オーブは広く取れば当てはまるものが多くなり
過去を見るには都合が良いですが
未来予知をしようとすると矛盾が生じやすくなります。
最近ではオーブは出来るだけ狭く取るのが主流となりつつあります。
アスペクトに対する数学的な見方
僕も気になってアスペクトというものについてちょっと調べてみたので
そのことについて素人目線でちょっと考察してみたいと思います。
いわゆる、メジャーアスペクトやマイナーアスペクトと呼ばれる角度は
ぱっと見た感じでも分かりますが、数学的に見て意味のある数字です。
- コンジャンクション(0度):角度に差がない状態
- イージーアスペクト(60度・120度):円を6等分した際に現れる角度
- ハードアスペクト(90度・180度):円を4等分した際に現れる角度
- 30度:円を12等分した際に現れる角度
- 45度:円を8等分した際に現れる角度
- 72度:円を5等分した際に現れる角度
- 135度:外角が45度(8等分)の際に現れる角度
- 144度:外角が36度(10等分)の際に現れる角度
- 150度:外角が30度(12等分)の際に現れる角度
12室(ハウス)
出生時が判明している時、生れ落ちた瞬間に地平線が何座にあったかを
割り出し、全円を12に分けて12室(ハウス)とします。
ホロスコープの割り出し方には
『プラシーダス方式』と『サイデリアル方式』が主に使われていて、
高緯度帯ではサイデリアル法を使いますが日本ではプラシーダス法が多いようです。
出生時が不明な場合は12室わけができないのですが、
太陽の位置を基準として全円を12に均等分割し、判断の参考にすることもあります。
この12の室にもそれぞれ意味があり、また、
それぞれのハウスにも支配星が配当されています。
カスプ
ハウスの境界をカスプと言います。
アセンダント(ASC)
12室と1室の境界をアセンダント(ASC)といい東の水平線の位置となります。
IC
3室と4室の境界をICといい、天球の底になります。
ディセンダント(DSC)
6室と7室の境界をディセンダント(DSC)といい、アセンダントの反対側になります。
MC
9室と10室の境界をMCといい、ここが天球のもっとも高いところです。
この4つのポイントはホロスコープを読む上で重視されます。
ホロスコープによる未来予想
生年月日と出生時から導き出すホロスコープを
出生図と呼びます。
ここにはその人が持って生まれた資質や
将来起こりえる事柄が示されています。
ホロスコープを使って未来を予測するときは、
プログレスとトランジットという予測方法を使います。
プログレスとトランジット
プログレス
プログレスとは、天を運行する太陽が1日に約1度進むことから
出生図を1日=1年として進めて、出生図と比較しながら判断する方法です。
たとえば、2013年1月1日に生まれた人のホロスコープで
10年先を読むときのプログレス図は2013年1月11日のものと同じになります。
プログレスした天体と出生図の天体との関係を中心に判断していきます。
トランジット
トランジットとは、今現在天を運行中の天体の位置と
出生図の天体を比較して関係性を読んでいく方法です。
プログレスの天体が出生図の天体に何らかのアクセスをするときは
出生図に示された暗示が事象として起きる準備が出来たときと考えます。
プログレスの天体のアクセスは直接的に物事を引き起こすことは少ないのですが
出生の天体に傷が多い場合はプログレスの天体の接触で事象が起きることもあります。
しかし、多くはトランジットの天体のアクセスが引き金となるようです。
回帰法
太陽は1年かけて天球を一周しますが、
西洋占星術では出生の太陽に
トランジットの太陽がぴったり同じ度数で重なるときを
太陽回帰とよんで、次の回帰までの1年の傾向をみる判断方法もあります。
同じように、月は約1ヶ月で天球を一周することから
月回帰を使って1ヶ月の傾向を判断することもありますが
木星より遠い惑星は動きが遅く、1ヶ月くらいではほとんど動かない天体もあるため
積極的な判断方法としてはあまり重要視されていないようです。
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