四柱推命とは
四柱推命は気学と並んでとても普及している占術です。
中国発祥の四柱推命ですが・・・
実は中国の人に「四柱推命」と言っても通じません。
四柱推命は日本で生まれた呼称で、
中国では「先天八字」といいます。
四柱推命も陰陽五行が基本の占術で、
生年月日時の天干地支をもとにして占います。
四柱推命の例
たとえば2013年12月16日午後9時30分の生まれであれば
- 年:癸巳
- 月:甲子
- 日:丙辰
- 時:己亥
このようになります。
これを『命式』といいます。
年月日時と4つの干支(かんし)が立つので
四柱・4つ並び立ったものが命
それを推察するので四柱推命
というわけです。
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四柱推命における流派
四柱推命には多くの流派が存在します。
基本はどれも陰陽五行ではありますが、命式の捉え方が異なり、
場合によっては二つの流派の間で判断が間逆になることも…あります。
このことが四柱推命を学ぼうと思う人がまず最初にぶちあたる壁ですが
どの流派が正しいというものではなく、
自分自身の過去をそれぞれの流派に照らして見て
一番当てはまっているものがその人に合った流派
と考えられます。
四柱推命を構成するもの
五行の関係
五行には木・火・土・金・水の5つがあります。
これらは相互に関係性を持っていて、
- 産み育てる関係を相生
(右図:点線/外側)
- やっつけ傷める関係を相尅
(右図:細い線/内側)
といいます。
分かりやすい例えがあったので
wikiより下記文を引用させていただきました。
相生
- 木は燃えて火を生む。
- 物が燃えればあとには灰が残り、灰は土に還る。
- 鉱物・金属の多くは土の中にあり、土を掘ることによってその金属を得ることができる。
- 金属の表面には凝結により水が生じる。
- 木は水によって養われ、水がなければ木は枯れてしまう。
相尅
- 木は根を地中に張って土を締め付け、養分を吸い取って土地を痩せさせる。
- 土は水を濁す。また、土は水を吸い取り、常にあふれようとする水を堤防や土塁等でせき止める。
- 水は火を消し止める。
- 火は金属を熔かす。
- 金属製の斧や鋸は木を傷つけ、切り倒す。
十干
- 木 甲(陽)乙(陰)
- 火 丙(陽)丁(陰)
- 土 戊(陽)己(陰)
- 金 庚(陽)辛(陰)
- 水 壬(陽)癸(陰)
十二支
毎年年賀状にその年のえとを書きますが、
子・丑・寅・卯…の干支にも五行があります。
- 子(陽:水)
- 丑(陰:土)
- 寅(陽:木)
- 卯(陰:木)
- 辰(陽:土)
- 巳(陰:火)
- 午(陽:火)
- 未(陰:土)
- 申(陽:金)
- 酉(陰:金)
- 戌(陽:土)
- 亥(陰:水)
地支蔵干
子・丑・寅・卯…の十二支にかくされた(蔵された)
干があると四柱推命では考えます。
これは流派によってかくされているとする干に若干の違いがあるため
ほとんど重視しない流派もあります。
通変
甲・乙・丙…といった干と干同士の関係を通変と呼びます。
四柱推命では日柱の干から見て、他の干がどのような関係にあるかを
判断の材料にします。
通変の例
通変の種類は『甲』を例にとると
・陰陽と五行が同じもの…甲 通変は「比肩」
・陰陽が異なり五行が同じもの…乙 通変は「劫財(敗財)」
・陰陽が同じで産み育てるもの…丙 通変は「食神」
・陰陽が異なり産み育てるもの…丁 通変は「傷官」
・陰陽が同じでやっつけに行くもの…戊 通変は「偏財」
・陰陽が異なりやっつけに行くもの…己 通変は「正財」
・陰陽が同じで産んでくれるもの…壬 通変は「偏印」
・陰陽が異なり産んでくれるもの…癸 通変は「印綬」
・陰陽が同じでやっつけにくるもの…庚 通変は「偏官」
・陰陽が異なりやっつけにくるもの…辛 通変は「正官」
十二運
干から地支を見てどれくらいの強さがあるかを見るときの呼び名です。
次の12種類があります。
- 長生
- 沐浴
- 冠帯
- 建禄
- 帝旺
- 衰
- 病
- 死
- 墓
- 絶
- 胎
- 養
十二運にいろいろと意味をつけた判断方法もあるようですが
初心者向けの使い物にならない判断方法として
採用しない人が多いです。
神殺
命式内の地支同士の関係をみて神殺と呼ばれる判断要素を加える方法です。
これはやたら数が多く、そのほとんどが使い物になりません。
無視しても差し支えない要素です。
こういった構成要素を見ていて、
素人の僕がふと思い出すのが有名な迷信である
『丙午の女性は気性が荒く、夫の命を縮める』というもの。
この迷信は何も近年になって有名になったものではなく、
ずいぶんと昔から語り継がれている物らしく…
1906年における丙午の年の出生率は6%低下。
更には、近代化が進みつつあった1966年においては
マスメディアが報道したこともあってか・・・? 出生率が25%も低下したそうです。
次の丙午の年は…2026年。
さてさて…どうなるでしょうか。
四柱推命の考え方
四柱推命とは五行のバランス学
命式全体の五行バランスがきっちりとれている人は
一生を通じて崩れが少ないとされます。
しかし、実占経験上思うことですが、原局が整いすぎている人は
崩れが少ない代わりに大きく発展することもありません。
これは、人間足りないものがあるのが当たり前で、
めぐる運で足りないところを補填したときに運気が上昇するためです。
身旺・身弱
命式の中心となる日柱の干を命式全体に照らして見て
力量が強ければ身旺、弱ければ身弱と呼びます。
全体のバランスをみて、日干がやや強いくらいがちょうどよいとされます。
身旺だと気が強く積極的で身弱は控え目で体も弱い
というような判断をしている本もありますが、
必ずしもそういうわけではありません。
めぐる運に日干を尅す(傷める)運気がめぐってきたときに
ある程度の体力のある日干ならば持ちこたえますが
弱った日干だとフルボッコになってしまう危険性が高くなります。
干ごとの性質と通変
初心者向けの書籍などに、主に通変同士の関係を重視して
偏官は非常に恐ろしいもの、傷官があると結婚運に傷がつく
などと書かれていることがあります。
これは干ごとの性質を無視したかなり強引であてにならない判断方法です。
こういった浅はかな判断に振り回される人が多いことは非常に嘆かわしいことです。
通変だけを取り出して云々する占い方にはあまり意味がありません。
なぜなら、同じ偏官であっても
乙の偏官と庚の偏官は干の性質がまったく違いますから
同列に扱うことはできないのです。
例えて言うなら、
心優しいAさんと始終機嫌が悪く文句ばかりのBさんが
共に直属の上司になった場合、AさんもBさんも同じくらい
怖くて面倒な上司と言えないようなものです。
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